思いがけずソクラテス以前の人々を長く紹介しておりますが、今回で一応の区切りを…...ということで、以前にも少しだけ触れたソフィストたちを最後に取り上げたいと思います。ソフィストとは「賢い人」、また「教えてくれる人」というほどの意味合いですが、…
前回の記事では、「有る」というただ一つのものだけがあるパルメニデス、また彼を擁護して運動や変化を否定する議論を展開したエレア派のゼノンをご紹介しました。この議論を受けて、そもそも変化とはどのようなもので、どのようにして起こるのかという問題…
ゆく河の川の流れは絶えずして、しかももとの水に在らず——『方丈記』冒頭の一節です。なるほど、確かに川を流れる水は止めどなく流れ、完全に同じ状態になることは二度とありません。 しかし、ならば何故その川を私たちは「同じ川」だと言うことができるので…
前回に続いて、ソクラテス以前の哲学者たちを紹介していきたいと思います。タレスを始めとするミレトス学派がアナトリア半島の西岸(現在のトルコ、エーゲ海沿岸)のミレトスを中心地としたのと同じように、イタリア半島の南側も当時はギリシア人による植民…
既にご紹介した通り、古典期のギリシアで西洋哲学が始まったこと、またソクラテスが西洋哲学の祖と目されていることは確かです。しかしこれらのことは、必ずしも事実ではない――より正確には、事実の全てではありません。ソクラテス以前の哲学者、と今では呼…
前回の記事に続いて、ソクラテスの足取りをもう少し追ってみましょう。今回は、その前回記事でも少しだけ触れた問答法について見ていきたいと思います。 ソクラテス的対話などとも呼ばれるこのプロセスは、ものごとの「定義」を巡って交わされたソクラテスと…
哲学はいつどこで終わりを迎えるのか。何か無暗に壮大な問いですが、これは正直なところ分かりませんし、分かりようがありません。けれどいつどこで哲学が始まったのか、ということであれば大まかには言うことができます。古代ギリシアはアテナイ(現在のア…
初めましての皆さまへ 今このページを見ているあなたは、たぶん、「哲学」に興味がおありなのだと思います。しかし、この「哲学philosophy」とは何でしょうか? 世の中は「哲学」と名の付くもので溢れています。「人生哲学」「経営哲学」「宗教哲学」「教育…